制御関連の技術情報

回路図(展開接続図)の設計

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電気設計者の作業概要!!

制御における”回路図”は、会社により“展開接続図”と呼ばれることも多くあります。

制御における回路図は、制御盤、操作盤、装置(M/C)に取付けの全ての電気に関する接続が書かれたものになります。

全ての部品に部品番号、全ての配線に線番号が割り振られ、回路図上にも、実部品、配線のも記載されています。

これにより、制御盤、操作盤、中継BOXなどの製作図、実態配線図や実機、及び盤間の配線図の設計が、可能となります。

また、加えて今後の検査やメンテナンスが可能となります。

PLCやパソコンが使われなかった時代のリレー(マグネットリレー)回路が主流だった頃は、数ページから数10、数100ページにも及ぶリレーシーケンス回路が描かれており、制御盤自体もかなり大型なものもありました。

しかしながら、シーケンス制御に"PLC"や"専用ボードコンピューター"、あるいは"パソコン"が使われるようになってからは、このリレーシーケンスの回路図の部分がほぼなくなることとなり、電源回路を除けば機器の接続図の様な形になることが多くなっています。

これらの場合、PLC使用時ではリレー回路と同じシーケンスをラダー図としてソフトウェアで記述し、またはパソコンや専用ボードコンピュータの使用時では、CやJAVA言語などで制御プログラムを作成するようになっています。

 

 

回路図作成準備

下記に、基本的な電気の設計における回路図について、図1~図6の回路図例を示し概要を説明していきます。

まず、電気回路設計者は、M/C(マシン)の動きや客先の要求、使用などを完全に理解する必要があります。

適当にすすめると後で変更が多発し、まともな回路図は出来ません。

まず、客先の仕様書を読んで理解する。

M/C(マシン)設計者、メカ設計者と打ち合わせを行い、M/Cの構造、動作を理解する。

動作タイムチャートをメカ設計者もらうか、ないならば、打ち合わせ後にこちら側から作って確認する。

            自動運転タイムチャート参考例

複雑なM/Cで、メカ設計者からタイムチャートを出してこない場合は、その機械設計者が設計ミスをしている場合が多い。つまり、実際の動きであるタイムチャート全体を設計検討されていないからだ。

タイムチャートレベルの図を出してこない場合の設計打ち合わせや、メーカーからの設計依頼については気を付けることが必要です。

最悪でもこちらから作成してでも準備が必要となります。

それから、仕様や客先との打ち合わせにより、全体的なシステム構成を決める必要があります。


            システム構成参考例

 

回路図作成例

M/C制御の回路設計の図面としては、おおよそ下記の通りとなります。

※ただし、各図の内容は適当に近いところを集めて構成していますので、細かくはあっていません、あくまで参考と考えてください。

1.電源回路

 主電源の受け、電源入り切りの操作回路、各ユニットへの電源供給回路など

2.主コントローラ接続回路

 ・I/O入出力接続回路

 ・通信ユニット入出力接続回路

 ・モーター制御ユニット入出力接続回路

  ※モータ制御は、3種類

   出力回路から直起動し、入力回路のセンサーにより停止などの制御を行うもの

   増設のコントローラユニットで制御するもの

   専用のモーターコントローラと通信にて制御を行うもの

3.自立型のモーターコントローラー等の接続図

4.外部へのインターフェース回路

  前後のM/Cや必要な機器への信号の有接点出力

  ※ただし、無接点出力や入力は、主コントローラのI/O入出力接続回路へ直接接続される

 

1.電源回路

図1 電源回路

 

<保護回路を施した主電源回路(図1の電源回路)>

電源回路の各ブレーカーは、それ以下にぶら下がる配線を必要最小限の容量のサイズにダウンさせるための配線の保護と各機器の異常電流を検知することにより起こりうる破損、異常動作を出来る限り阻止するものです。

その他、電源回路で必要な構成部品としましては必要に応じて、絶縁トランス、ノイズカットトランス、ノイズフィルター、サージキラー、DC電源等を使用します。また、サービスコンセントや盤内照明なども試運転時や今後のメンテナンス時の為にお勧めです。

図1の電源・操作回路は、PLC、パソコン、サーボコントローラ複数台の構成した場合の参考例です。

規模が小さくなれば、コスト、制御盤の大きさの観点から回路を簡素化する必要も出てきますが、安全上、または動作上に問題が無いように十分考慮することが重要です。

 

<安全な操作回路(図1の操作電源回路)>

漏電ブレーカーなどで受電したAC電源を図1の"操作電源回路"とコメントしています電磁接触器などの接点により、全体の回路に供給します。操作電源回路は、安全上、または規格上DC電源回路で構成し、電源ON押ボタンスイッチを1プッシュすことにより自己保持、同時に主回路開閉用電磁接触器により各パートへ電源を供給します。オペレーターが操作する部品には、危険電圧(AC65V以上)を使用する回路であってはならないとされています。危険電圧は、規格により若干異なりますが、したがって。DC24Vか、DC12Vを使っておくのが良いかと思います。

危険電圧(Hazardous voltage)
ある一定の値を超える電圧。(規格により異なる) 例)IEC60950-1規格では42.4Vpeak又はDC60Vを超える電圧。 IEC61010-1規格では46.7Vpeak又はDC70Vを超える電圧。

 

<パソコン、PLC、各種コントローラへのノイズを考慮した電源供給回路、コントローラなどの電源供給回路)>

ノイズを考慮した部品配置、及び配線、特にパソコン用の電源、PLCの電源やコントローラーの電源は、各々独立させたノイズフィルター、サージキラーやDC電源を介して供給します。また、これらの外部に引き回される入力用のDC電源と出力のDC電源は別電源とし、またこれらの配線も近くを並走しない様に出来る限り距離をおきます。出力電源ラインから入力ラインへのノイズの影響を最小限とする様にします。

※ただし、装置の設置環境や機器構成内容により、さらに主電源の入力に絶縁トランスやノイズカットトランスを使用したり、さらにパソコンやコントローラの元にノイズカットトランスを入れることもあります。

 




 

2.パソコン周辺の回路

図2 パソコン周辺の回路

 

PLCでは、内蔵の入出力端子に加えて、増設ユニット、および必要に応じて通信返還ユニットを接続します。

パソコンでは、入出力拡張ボードや拡張通信ボードに加えて必要に応じて通信返還ユニットを接続します。

 

 

 

3.PLCの入力ユニット、またはのパソコンに取り付けのI/O拡張ボードの入力接続回路

シーケンス制御では、基本的にリレーを数多く使い、機器を動作させます。以前は、300~500個以上も使用した制御盤を複数台使うことも当たり前でした。

時代も変わり、(PLCの歴史は別記事を参照してください)

現在では、リレーが10個~20個程度でもスペースやコスト面でもPLCを使用する時代です。

リレーシーケンスの代わりにラダー回路なるプログラムを作成し、アップロードする必要があります。

ラダー回路は、以前のからのリレー回路に近い組み方なので、多くの人に受け入れられました。

※クリックにて参考プログラムPDF表示

図3 パソコンに収納されたI/O拡張ボードの入力、またはPLCの入力ユニットの接続回路

 

図3は、パソコンに収納されたI/O拡張ボードの入力、またはPLCの入力ユニットの接続回路です。押しボタンスイッチ、センサー入力、外部からのデジタル信号などが接続されます。

 

4.PLCの出力ユニット、またはのパソコンに取り付けのI/O拡張ボードの出力接続回路

同上の内容の出力部です。

※クリックにて参考プログラムPDF表示

図4 <I/O拡張ボードの入力、またはPLCの入力ユニットの接続回路>

図4は、パソコンに収納されたI/O拡張ボードの出力、またはPLCの出力ユニットの接続回路です。小型電磁弁、表示灯、制御盤盤内のミニチュアリレーなどが接続されます。

※小型電磁弁やミニチュアリレーはサージ回避ダイオード付の物を使用必要があります。大型の電磁弁や一部の電磁接触器につきましては、直接続は避けた方が無難な部品もあります、この場合、一旦ミニチュアリレーで受ける方法をとります。

 

5.サーボコントローラの周辺の回路

 

図5 <サーボコントローラと接続する機器との接続回路路>

 

図5は、サーボコントローラと接続する機器との接続回路です。

 

6.外部へのインターフェース回路

 


図6 <サーボコントローラと接続する機器との接続回路路>

※インターフェースとは、二つのものが接続・接触する箇所や、両者の間で情報や信号などをやりとりするための手順や規約を定めたものを意味する。

 

7.PLCラダー回路(参考回路)

 

PLCプログラム参考例(クリックにて、全プログラム)

 

 

 

 

 

 

 

以降、必要項目を随時修正・追加していきます。

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