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PLC(プログラマブルロジックコントローラ)について

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PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の使い方の基本

プログラマブルロジックコントローラとか、ずいぶん昔はプログラマブルコントローラとかいっていました。また、良くシーケンサーという言葉を使っていましたが、これは三菱電機のPLCの商品名なの他メーカーのものは一般名をPLCと読んでいます。実際は、各メーカー商品名があるようです。

<PLCについて>

中身は、マイクロコンピュータで、OSがPLC専用でインタープリタでラダー回路が動いているというイメージです。

実際はラダー回路は編集用の見た目で、内部のメモリには、ロジック回路の様な記号でセットされています。

ずいぶん以前に、某メーカーのシーケンサーを現地で修正するのにそのメーカーのプログラムユニットがたまたま無く、立ち上げ納期絡みの緊急事態で、ちょっとした変更だったので、ロムライーターなるものでロムの内容を読み込んで見たところ、StartX0、AndM11OrM23、OutY1の様なデータだったので、データを書き換えてROMを焼き、PLCにセットしたらうまくいったという経験をしたことがあります。(実際はStart、Or、Outの記号ではなく数値でしたけど見ているとそれぞれの数値がわかりました)

ちなみに、上記のStart、Or、Andは、確かアルファベット1文字の記号だったと思います。また当時は、現在のようにフラッシュメモリではなく、試運転時は電池のバックアップメモリで、最終はROMに焼くという時代でした。

出始め当初は、リレー回路に置き換えると処理速度が遅く、位置決めやエンドリミットなどで使用した場合、リミットスイッチを読み飛ばしたり、読み取りのタイミングがばらつくき停止位置がばらつくなどの問題がありました。

現在では、CPUの進歩とともに処理速度が格段に上がり、若干のばらつきの問題はあるものの、新たに演算処理やデータ処理、通信なども扱える様になっており、高度な制御が可能となっております。

PLCは、もともと制御盤内でリレーの変わりに使える様にと開発されましたので、パソコンに比べると温度などの使用環境は非常に強くなっております。

ラダー回路について

一般的には、PLCやシーケンサーの回路作成用エディタのラダー図といいます。

リレー回路図の書き方で、2本の並行する両サイドの縦の母線の間に水平に書かれた線に入力(X)、補助リレー(M)、タイマー(T)や出力(Y)などのコイルと接点が書かれた図が梯子(はしご)の様であることからラダー図とかラダー回路といわれています。

当初、1980年代前半にPLCやシーケンサーが世に登場した時にリレーシンボル方式、ロジック方式、ステージ方式などが製品として販売されました。

しかしながら、現場の技術者はリレー回路に精通した人が多く、リレーシンボル方式(当時専用のプログラムBOX)が多く使われていました。

その後、ラダー図を専用ディスプレイで作成・デバック可能となり、さらにその後、ノートパソコンを使用して小型化され現在の主流となっています。

PLCが、リレー回路と大きく異なるところは、使用補助リレー、タイマーの数、及び回路の量が多いこと、またデータ扱えることや演算可能なこと、また等が入出力数に対して潤沢に使用できることです。

数十個以上のリレー回路を必要とする場面から、小型のPLCやシーケンサーを使用することが性能的にもコスト的にも優位となります。

※近年リレー回路のこともラダー回路と言っている人もおられるが、その形からして間違いではないと思います。

ラダー回路図作成

長い間、装置制御のリレー回路、PLCラダー図、およびパソコンのソフトを作成してきましたが、このPLCのラダー図を作成する上においてとても重要なコツを学んできましたのでご紹介します。

作成方法は人それぞれ考え方があり、色々な組み方ができますが、今からご紹介する作成方法はひとつの考え方と考えてご参考としてください。

まず、手動回路は手動選択スイッチと手動操作ボタン、及びインターロックのみとし最終段に出力します。  ここでいうインターロックとは、装置、または製品の破損防止のための動作禁止条件を各回路に無条件に挿入することです。

次に、自動回路は、起動ボタンON後の自動運転は、全く手動回路とは別に作成し、自動選択スイッチの条件で最終段に出力します。 当然ながら、手動回路で挿入したインターロックの前段に入れることで共通化し、2重の安全となります。

複雑なリレー回路やPLCのラダー図を作成する場合は、必ずフローチャートを作成します。そして、このフローチャートをそのままプログラムしていきます。

なぜ、一見面倒と思われがちなフローチャートを書くか?

それは複雑なリレー回路やラダー図にいくらコメントを描いても各接点の説明でしかなく、詳細な流れはコメントすることが出来ません。

また、ラダー図はC言語やVB言語の様に関数化して全体をコンパクトにまとめあげることが難しく、従って、接点記号の図の羅列で大きな回路全体を後で眺めた時に理解が大変困難になります。このことは、デバックやメンテナンスを非常に難しいものにします。難しいと言うことは、正確に修正できないことを意味し、無駄な作業時間と新たなバグを発生してしまいます。

経験上、少し複雑なものは自分が作成したラダー図ですら一日経つと完全理解にかなり時間がかかったり、その理解を勘違いしたまま修正したりとても難解なものです。

※詳しい説明を実際の例を含めて資料化する予定です。

当事務所にお問い合わせ下さい。

昨今、リレー回路は複雑な回路は作成し無くなり複雑なものはもっぱら、PLCを使う様になりました。従って、リレー回路でフローチャートを書く必要性はないかと思います。

最後に、ラダー回路を作成したら、必ず簡単なテスト装置(トグルスイッチとLED表示灯)により実機前のデバックをすることをお勧めします。

より実機に近いテスト装置があれば、ほぼ1発で装置を動かすことも可能です。

それとも、あの騒音の多い現場やお客様の前で、あれやこれや修正、頭が100%回りますか?

 

PLC(Programmable Logic Controller)のメーカー

PLC(Programmable Logic Controller)を制作・販売しているメーカーには、以下のような企業があります。

  • シーメンス(Siemens)
  • オムロン(OMRON)
  • 三菱電機(Mitsubishi Electric)
  • アレン・ブラッドリー(Allen Bradley、ロックウェル・オートメーション傘下)
  • ABB
  • Schneider Electric
  • ヤスカワ(Yaskawa)
  • パナソニック(Panasonic)
  • フジ・エレクトロニクス(Fuji Electric)
  • 東芝(Toshiba)
  • IDEC

上記の企業は、PLCメーカーの中でも特に有名な企業です。

 

以降、必要項目を随時修正・追加し、お客様のお役にたてるように内容を充実していきます。

 

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